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利益が出ているのに資金が足りない:キャッシュフロー改善の基本

損益計算書と資金繰り表は、別の問いに答えている

通貨とお金

「黒字なのに資金繰りが苦しい」という相談は、財務改善の依頼の中で最も多いものの一つです。損益計算書で利益が出ていても、手元の現金が減っていくことは十分に起こり得ます。この状態を放置すると、利益が出ている企業でも資金ショートに陥るリスクがあります。

なぜ黒字でも資金が足りなくなるのか

損益計算書は、売上と費用の差額を「利益」として示します。しかしこの計算には、売掛金(まだ回収していない売上)や在庫(まだ売れていない商品)が含まれます。売上を計上しても、実際に現金が入ってくるのは後になります。

一方で、仕入れや人件費は現金で先払いすることが多い。この「現金の出入りのタイミングのずれ」が、黒字でも資金が足りない状態を生み出します。

まず確認すべき3つの数字

売掛金の回収サイクル(売上から入金までの平均日数)、買掛金の支払いサイクル(仕入れから支払いまでの平均日数)、在庫の回転日数(在庫が売れるまでの平均日数)の三つを把握することが出発点です。

回収サイクルが支払いサイクルより長い場合、売上が増えるほど資金繰りが苦しくなります。この構造を理解せずに売上拡大を目指すと、成長が資金ショートの引き金になることがあります。

改善のための具体的なアプローチ

回収サイクルの短縮は、取引先との交渉が必要になることが多く、すぐには動かせない場合があります。その場合は、支払いサイクルの延長や在庫の圧縮から手をつける方が現実的です。

また、金融機関との関係を整理し、必要なときに融資を受けられる体制を作っておくことも重要です。資金が苦しくなってから相談するより、余裕のあるうちに関係を構築しておく方が、条件の良い融資を受けやすくなります。

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